リスク心理学

2011〜2012,早稲田大学人間科学部,水曜5限&e-school

授業概要

飛行機が着陸すると我々はホッとするが、事故にあって死んでしまう実際の確率は飛行機が飛んでいる時よりも空港から自宅へ帰る間のほうがずっと高い。このように我々が感じるリスクと実際のリスクの間にはズレがあり、このズレは様々なことに影響を与え、トラブルのもとになったり、ビジネスの材料になったりしている。この講義ではリスクとはそもそもどういうものか、リスクの感じ方のズレはどこから来るのか、また我々はこのズレと、あるいはリスクそのものとどのようにつき合っていくべきなのか、心理学的見地から解き明かしていく。

到達目標

主観的にリスクを感じる心のプロセスと、客観的リスクを導きだす方法を理解することで、リスクの低いものを闇雲に怖がったり、リスクが高すぎることに無謀に挑んだりしなくなる(あるいは挑むとしても覚悟の上で挑めるようになる)。個人が感じるリスクと実際のリスクのズレによって生じる様々な現象と弊害を理解する。

授業計画

  1. リスクとは・心理学とは リスクとはなんだろう?心理学ってどんな学問だろう?つまりリスク心理学ってどんな授業だろう?という話
  2. 主観的リスクと客観的リスク 科学的に計算された客観的なリスクと、我々はが感じているリスクは必ずしも一致しない、という話
  3. リスク知覚と行動 リスクを感じた我々は、どんな行動を取るのだろう.感じたリスクの大きさや種類と行動との関係は?という話
  4. 様々なバイアス 心にバイアスがかかって、物事の捉え方がずれてしまう実例が色々登場します。
  5. ギャンブルや投資のリスク リスクの中で主にお金など、得したり損したりするものの話
  6. 災害や病気や事故のリスク リスクの中で主に身の危険など、死んじゃったり痛かったりするものの話
  7. リスクのモノサシ リスクをひとつの軸の上に並べて眺めてみると色んなことが見えてきます。
  8. マスコミの宿命 マスコミはどうして大げさな話をしてしまうのだろうという話
  9. 専門家の宿命 専門家はどうしてはっきりしないのだろうという話
  10. 一次情報の宿命 リスク情報のおおもとであるデータにはどんな落とし穴があるんだろうという話
  11. 受け手の宿命 我々はどうして過剰に怖がったり、まったく鈍感だったりするのだろうという話
  12. 確定的生命と確率的生命 命の値段はどうやってつけるの?本当に客観的リスクなんてあるの?という話
  13. リスクに操られる心・リスクを操る心 我々はリスクを感じて右往左往するだけではなく、リスクをコントロールしようとしているよ、という話
  14. 組織とリスク 個人と集団で違った振る舞いをする心と、それがリスクどう関わるのかという話
  15. 安心と安全 安心な社会は実現できるの?安全な社会は実現できるの?という話。そして人類の未来の話。感動の最終回

成績評価方法

平常点100%
コースナビを使って毎週課題を出します。200字程度で、授業を聞いていれば簡単にできる問題です。評価のほとんどはこの課題の成績で行います。たまに出席も取るかもしれませんが、出席していないと課題もできないはずなので、出席のウエイトはそれほど高くはありません。

備考

履修者からの質問や最新のニューストピックなどを積極的に取り上げて脱線していきますので、講義の回と内容は目安です。2011年度に震災による不足分を補う目的で作成したオンデマンド授業コンテンツをおまけで見ることができます。リスクを減らす研究や活動をしている第一線の方々9名?に取材をした内容です。講義での理論的な話とは一味違った具体的な話が中心です。

2011年度

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2012年度

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